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チーム

代表:加治屋健司 (東京大学総合文化研究科准教授)

1971年生まれ。ニューヨーク大学美術研究所博士課程修了。PhD(美術史)。スミソニアンアメリカ美術館研究員、広島市立大学准教授、京都市立芸術大学准教授を経て2016年より現職。アメリカ現代美術を研究するなかでオーラル・ヒストリーの重要性を認識し、2006年に大学教員や学芸員とともに日本美術オーラル・ヒストリー・アーカイヴを設立、代表に就任。アメリカと日本の現代美術史を中心に多数の論文を発表している。博士論文をもとに、1960年代のアメリカ抽象絵画を同時代の文化に位置づける書籍を執筆中。共編著にFrom the Postwar to the Postmodern, Art in Japan 1945-1989: Primary Documents (Museum of Modern Art New York, 2012)、『中原佑介美術批評選集』全12巻(現代企画室+BankART出版、2011年−)がある。

副代表:池上裕子 (神戸大学国際文化学研究科准教授)

美術史家。国際基督教大学在学中にサセックス大学に留学、戦後アメリカ美術の面白さに開眼する。大阪大学で修士号を取得後、2007年イェール大学で博士号を取得。主な専門領域は戦後のアメリカ美術と日本美術、及び現代美術のグローバル化。留学中にアメリカ美術アーカイヴのオーラル・ヒストリーを利用し、博士論文の調査で自らも多くのインタヴューを行った経験から、日本の美術関係者への聞き取りプロジェクトを加治屋健司と構想し、本アーカイヴの設立に至った。2010年、ロバート・ラウシェンバーグの国際活動をアメリカ美術の覇権という観点から考察したThe Great Migrator: Robert Rauschenberg and the Global Rise of American Art をThe MIT Pressから刊行。2012年にアメリカで開催された篠原有司男展を共同企画し、2015年にはWalker Art Centerで開催された「International Pop」展において、日本セクションのキュレーションを務めた。神戸大学国際文化学研究科准教授。

理事:住友文彦 (アーツ前橋館長、東京芸術大学大学院国際芸術創造研究科准教授)

これまで東京都現代美術館などに勤務し、「Possible Futures:アート&テクノロジーの過去と未来」展(ICC、東京、2005)、「川俣正[通路]」(東京都現代美術館、2008)、ヨコハマ国際映像祭2009、メディアシティソウル2010(ソウル市美術館)、別府国際芸術祭「混浴温泉世界2012」、あいちトリエンナーレ2013などを企画。また、中国を巡回した「美麗新世界」展(2007)や共編著From the Postwar to the Postmodern, Art in Japan 1945-1989: Primary Documents (Museum of Modern Art New York, 2012)などで、日本の美術を海外へ紹介する。

牧口千夏 (京都国立近代美術館主任研究員)

大阪大学大学院博士前期課程修了、2006年より京都国立近代美術館に勤務。近代の産物の一つである美術館という制度・装置が、作品収集や展示といった物理的な活動を通して語りうる多様な歴史や物語の可能性に興味を持つ。主な企画に「映画をめぐる美術―マルセル・ブロータースから始める」(2013/2014、第9回西洋美術振興財団学術賞受賞)、「キュレトリアル・スタディズ10:写真の〈原点〉再考―ヘンリー・F・トルボット『自然の鉛筆』から」(2016)、「オーダーメイド:それぞれの展覧会」(2016)。主な論考に「笠原恵実子―inside/outside」(『京都国立近代美術館研究論集CROSS SECTIONS』第4号、2012年)、「フィクションに取り込まれた現実:マルセル・ブロータースの《セクシォン・シネマ》」(『現代の眼』605号、東京国立近代美術館、2014年4月)。

メンバー

足立元 (美術史家)

専門は日本近現代美術史。主に、20世紀から現在までの前衛芸術と社会思想の関係と、その狭間にある漫画に関心を持つ。調査対象の遺族や存命の美術家などに会うことから文献資料に書かれない多くのことを学んだ。東京芸術大学美術学部芸術学科卒。2008年同大学大学院にて博士号取得。著書に『前衛の遺伝子 アナキズムから戦後美術へ』(ブリュッケ、2012年)、主な論文に「解説 螺旋のアヴァンギャルド 『美術』受容史の受容史」北澤憲昭『眼の神殿 美術受容史ノート 定本』(ブリュッケ、2010年)など。女子美術大学ほか非常勤講師。

粟田大輔 (美術批評)

1977年生まれ。第13回『BT/美術手帖』芸術評論募集佳作(「榎倉康二における出来事性と層の構成」)。そのほか「予兆としての「絵画」−《干渉率B(空間に)》」「榎倉康二と書物」「SPACE TOTSUKA ’70における「地・型」」などの論考がある。『中原佑介美術批評選集』全12巻(現代企画室+BankART出版、2011年−)編集委員。

伊村靖子(情報科学芸術大学院大学(IAMAS)講師)

国立新美術館学芸課美術資料室アソシエイトフェローを経て、2016年より現職。2013年京都市立芸術大学博士号(芸術学)取得。研究テーマは「1960年代の美術批評──東野芳明の言説を中心に」(博士学位論文)。近年は、美術とデザインの関係史に関心を持つ。共編に『虚像の時代 東野芳明美術批評選』(河出書房新社、2013年)。論文に「「色彩と空間」展から大阪万博まで――六〇年代美術とデザインの接地面」(『美術フォーラム21』第30号、醍醐書房、2014年 11月)など。関わった展覧会に2014年に「美術と印刷物──1960-70年代を中心に」展(東京国立近代美術館)。担当した企画に2015年に国際シンポジウム「メディアと芸術のあいだ──ヤシャ・ライハートの60年代の「展覧会」を読み解く」(国立新美術館)。

鏑木あづさ (司書、アーキヴィスト)

1974年東京生まれ。美術資料と情報のあり方、インタヴュー記録やアーカイヴ構築への関心から本アーカイヴへ参加する。東京造形大学造形学部デザイン学科卒業、慶應義塾大学大学院文学研究科図書館・情報学専攻修了。東京都現代美術館、東京藝術大学大学院映像研究科などを経て、2013年より埼玉県立近代美術館に勤務。企画に「大竹伸朗選出図書:全景1955-2006」(東京都現代美術館、2006年)、編纂に『川俣正 [通路]』(美術出版社、2008年)、『中原佑介美術批評選集』全12巻(現代企画室+BankART出版、2011年−)など。

菊川亜騎(大阪大学大学院博士後期課程、日本学術振興会特別研究員)

主に第二次世界大戦前後の西洋彫刻とその日本での受容について、社会背景を含めた実証的な研究を行っている。調査をすすめるなかで、多様な日本美術史の可能性をひらく口述資料の重要性を感じ、自身でも作家遺族や関係者に聞き取りを行っている。修士論文では、執筆を通じて彫刻理論の紹介に努めた堀内正和の戦争経験に焦点をあて、1950年代の構成彫刻の成立背景を論じた(2014年度京都市立芸術大学大学院市長賞受賞)。また、関西で育まれた美術の系譜にも関心を持っている。企画した展覧会「消えた胸像を追って 幸野楳嶺像と美工の彫刻家たち」(京都市立芸術大学芸術資料館、共同企画、2014年)では、京都における彫刻家の社会的役割を歴史的に検証した。現在、京都造形芸術大学非常勤講師。

辻泰岳 (日本女子大学助教)

近現代の建築史・美術史およびその理論に関する研究を行う。特に戦後の芸術運動と展示空間との関係について関心を持つ。御厨貴による建築と政治に関する講義(東京大学大学院工学系研究科建築学専攻)とオーラル・ヒストリー研究に影響を受け、自身でも聞き取り調査を行う。主な論文に「「空間から環境へ」展(1966年)について」(『日本建築学会計画系論文集』、2014年10月)、Too Far East is West: The Visionary Architecture Exhibition as a Background to Metabolism (East Asian Architectural History Conference 2015 Proceedings, Seoul: EAAC 2015 Organizing Committee, October 2015)など。

中嶋泉 (美術史家)

主に現代美術、フェミニズム、日本の美術の領域で研究をおこなう。国際基督教大学卒。一橋大学大学院言語社会研究課修士課程、リーズ大学大学院修士課程、 カリフォルニア大学客員研究員を経て、2013年度一橋大学大学院言語社会研究科に博士論文「アンチ・アクション:日本戦後絵画と女性画家(草間彌生、田中敦子、福島秀子)」を提出した。リーズ大学在籍中に視覚芸術とジェンダー/セクシュアリティの理論や作品研究に触れたことをきっかけに、日本の女性作家の調査を進める。

野中祐美子(金沢21世紀美術館 アシスタント・キュレーター/レジストラー)

名古屋大学大学院博士後期過程満期退学。2014年より金沢21世紀美術館に勤務。戦後ドイツ美術を主な専門領域とし、戦後から現代にかけた表現やその受容に関心をもつ。 主な企画に「SUPERFLEX One Year Project- THE LIQUID STATE/液相」(2016)、「no new folk studio “Orphe”」(2016)など。

細谷修平 (美術・メディア研究者)

1983年生まれ。美術・メディア研究者、映像作家。大学在学中にイメージ論、編集術を学ぶ。アーティストの活動に関わる聞き取りや調査、記録を通して、アート・ドキュメンテーションを行なっている。主には1960年代の藝術と政治、メディアを研究テーマとして、映像やテキストによる記録を行い、シンポジウムや書籍のプログラムを通した活動を展開。東日本大震災後は仙台に在住し、記録と藝術についての考察と実践を継続している。

宮田有香 (国立国際美術館情報資料室研究補佐員)

2001年より美術館での所蔵品作品調査、資料整備に従事。現在、国立国際美術館所属。幼少期を北海道で過ごし、口述伝承に親しむ。高校在校中に職人や史跡管理者を訪ね自分史を聞く授業から「語り」の面白さをと当時に「聞くこと」の難しさを知る。進学後、父が画廊主だった内科画廊の資料を自宅で見つけたことをきっかけに洋紙の保存修復家に師事。資料の修復作業と平行して関係者へのインタヴューを行い、2000年に「内科画廊―’60年代の前衛」展(京都造形芸術大学)を企画。2009年より当アーカイヴに参加。

山下晃平 (美術史家)

2016年3月、京都市立芸術大学博士(後期)課程修了。専門は、日本の近現代美術史。博士論文は「「日本国際美術展」(東京ビエンナーレ)再考−戦後日本の美術史形成に関する研究−」。日本の戦後美術史を上書きしていくために、作家・作品論だけではなく、美術展史・言説史的アプローチから、日本の美術界総体の志向性について研究している。主な論文に、「 日本国際美術展(東京ビエンナーレ)再考−戦後日本における国際美術展の志向性−」(『美学』、美学会、Vol.65、No.2、2014年)、「 戦後日本における大型美術展の変容と制度としての「美術(芸術)」−60年代、「国際的同時性」の文脈をめぐる一考察−」(『研究紀要』、京都市立芸術大学美術学部、第60号、2016年)。京都市立芸術大学ほか非常勤講師。

山峰潤也(水戸芸術館現代美術センター キュレーター)

東京芸術大学映像研究科修了。文化庁メディア芸術祭事務局、東京都写真美術館、金沢21世紀美術館を経て現職。主な展覧会に「3Dヴィジョンズ」「見えない世界の見つめ方」「恵比寿映像祭(4回−7回)」(以上東京都写真美術館)、「Aperto04 Nerhol Promnade」(金沢21世紀美術館)。ゲストキュレーターとしてwaterpieces(2013、ラトビア、Noass)、SHARING FOOTSTEPS(2015、韓国、Youngeun Museum of Contemporary Art)、Eco Expanded City(2016、ポー ランド、WROセンター)などに参加。2015年度文科省学芸員等在外派遣研修員。

鷲田めるろ (金沢21世紀美術館キュレーター)

市民参加やコミュニティ、地域、生活とアートとの関係に関心を持ち、現代美術や建築の展覧会、プロジェクトを企画する。担当した主な展覧会に、妹島和世+西沢立衛/SANAA(2005)、アトリエ・ワン(2007)、イェッペ・ハイン(2011)、島袋道浩(2013)、坂野充学(2016)などの個展、「金沢アートプラットホーム2008」、「3.11以後の建築」(2014、ゲスト・キュレーター=五十嵐太郎、山崎亮。以上すべて金沢21世紀美術館)などのグループ展がある。ヤン・フートが企画したゲント市内の展覧会「シャンブル・ダミ」(1986)を調査し、会場提供や監視アルバイト、会場間の送迎などを行った市民への聞き取りを通じ、市民参加型の展覧会の先駆けとして再評価。同じくフートが1990年代に石川県鶴来町(現白山市)でキュレーションした「鶴来現代美術祭」についても文献調査の他、関係者約20名への聞き取り調査も行う(「鶴来現代美術祭における地域と伝統」『金沢21世紀美術館研究紀要アール』6号、80-83頁)。美術のプロではない人々が果たした役割を美術史上正しく評価するために、市民や、美術運動のオーガナイザーへの聞き取りという手法を重視する。

在米メンバー

手塚美和子 (荒川修作+マドリン・ギンズ Reversible Destiny Foundation 顧問キュレーター、ポンジャ現懇・共同主宰)

ニューヨーク大学で学士号を取得後、ソーホーのギャラリーの仕事を通してアジアの現代美術の面白さに触れる。まだアジア現代美術が研究対象と認識されていなかった1990年代半ばにコロンビア大学大学院に入学、日本の戦後前衛美術を専門分野とすることを決心。特に1950年代における実験工房の分野横断的なコラボレーション活動に興味をもち、元グループのメンバーや当時を知るアーティスト、批評家等とのインタヴューから得た情報をもとに、2005年、実験工房の研究論文で博士号取得。
その後、日本からアジアへ視野をひろげ、2005年から2012年までニューヨークのアジア・ソサエティー美術館にてアジア現代美術専門の学芸員の仕事を続ける。2007年、アジア・ソサエティー美術館が現代美術作品を収集開始するにつき、収蔵作家とのビデオ・インタヴューを随時行った。
2012年7月、日本人として初めてニューヨークのジャパン・ソサエティー・ギャラリー館長に就任し3年間勤める。この間に6つの展覧会、夏期アーティスト・レジデンシー・プログラム、ベネフィット・オークション等、数々のプログラムを通して伝統と現代を融合させる新機軸を提示した。
その後キュレーターとして独立するにつき、2003年に美術史家富井玲子博士と共同設立したオンライン・グループPoNJA-GenKon (ポンジャ現懇) のプログラムをCo-Directorとして推進する活動に力を入れる。また、2015年12月より、故荒川修作と故マデリン・ギンスが設立したReversible Destiny Foundationの顧問キュレーターとなる。

富井玲子 (美術史家、インディペンダント・スカラー、ポンジャ現懇・主宰)

戦後日本美術をグローバルかつローカルに検証する美術史家。インディペンデントで活動、ニューヨーク在住。大阪大学在学中、待兼山芸術懇話会を通じてオーラル・ヒストリーと出会い、以後、歴史的検証の方法論の一環として現存作家の研究に活用する。テキサス大学オースティン校での博士論文(1988年)や、ニューヨークの国際現代美術センターによる米国初の草間彌生回顧展の調査(1989年)をはじめとして、オーラル・ヒストリーを基礎とした業績には、彦坂尚嘉論(『若山映子先生ご退職記念論文集』2006年)、赤瀬川原平論(『超芸術』英訳版収録、2010年)、徐冰論(Albion Editions、2011年)、『荒野のラジカリズム:国際的同時性と日本の1960年代美術』(MIT Press、2016年)がある。2003年にポンジャ現懇(http://www.ponja-genkon.net)を設立主宰し、イェール大学やゲッティ研究所、ニューヨーク大学と共催した学術会議(2005、07、14年)でも積極的にオーラル・ヒストリーを取り入れている。

中森康文(ミネアポリス美術館 写真・ニューメディア部門キュレーター・部長)

米国法弁護士として東京で働いた1999年から2002年の間に、日本戦後美術及び建築史に魅了され、日本各地の美術館や建築を巡り、現代美術作家と親交を持つ。2008年より2016年4月までヒューストン美術館にて写真部門アソシエイト・キュレーターを務め、ライス大学にて近代・現代東アジア美術、1945年以降の日本美術・建築史を教えた。2016年5月より現職。博士論文(米コーネル大)では1953年から70年までの建築家と美術・写真家による協同作業に焦点を絞り、特に丹下健三、磯崎新ら建築家を中心とするアンビルト作品を日本戦後近代化への模索と捉え、「伝統論争」に鑑みて分析した。博士論文の一部より米国で出版されたKatsura: Picturing Modernism in Japanese Architecture, Photographs by Ishimoto Yasuhiroでは1960年出版の丹下健三と石元泰博の共著『桂 日本建築の創造と伝統』を丹下の戦後建築におけるマニフェストと捉え、College Art Associationより2011年Alfred H. Barr, Jr. Awardを受賞。2015年に企画した展覧会及び書籍For a New World to Come: Experiments in Japanese Art and Photography, 1968 – 1979は、米国の主要な美術メディアに高く評価された。Getty Leadership Instituteに参加(2016年)。

由本みどり (ニュージャージー・シティー大学准教授)

ニュージャージー・シティー大学准教授/ギャラリー・ディレクター。大阪大学で学士号を修得後、ロータリー財団奨学金で渡米。ラトガース大学大学院に提出した博士論文を2005年にInto Performance: Japanese Women Artists in New Yorkとして出版。同年の栃木県立美術館における「前衛の女性」展、2008年豊田市美術館での「不協和音」展、2012年東京都現代美術館での「靉嘔 ふたたび虹の彼方に」展等、日本の美術展図録への寄稿も多い。英語の出版物には、 1962-1964 (『ヨーコ・オノ ワン・ウーマン・ショー』 Museum of Modern Art New York, 2015)、Fluxus Nexus: Fluxus in New York and Japan (post.at.moma.org, 2013)、Limitless World: Gutai’s Reinvention in Environment Art and Intermedia (『具体すてきな遊び場』 Guggenheim Museum, 2013)、From Space to Environment: The Origins of Kanky ? and the Emergence of Intermedia Art in Japan(「空間から環境へ:日本における〈環境〉の起源とインターメディア・アートの起こり」CAA Art Journal 2008年秋号)、Women and Performanceの「女性とフルクサス」特集号(ゲスト企画・編集、2009年11月号)、『城西大学紀要』 Review of Japanese Culture and Societyの「1970年 万博と日本芸術」特集号(ゲスト企画・編集、2012年)などがある。

協力

大島葉子 (弁護士)

ウェブ制作

青木意芽滋